【要素技術】Smart Sensing

 テクノアクセルネットワークスは、2011年4月会社設立以来おもに、自動車メーカ様との共同開発のなかで、スマートセンシング技術に注力してまいりました。人やあらゆる物体の動きや変化などを高精度にセンシングし、それをもとに人の安全を見守り、暮らしを豊かにするためのシステム提案、開発、試作を行ってまいりました。​
 また、これらの生体センシング技術はクルマだけではなく、医療や健康産業にも応用できますし、農業、漁業、林業など1次産業のIT化にも大きく貢献可能です。ここでは当社が展開しているいくつかの開発アイテムをご紹介したいと思います。​

Fig.1 PoCシステム図
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 Fig.1は弊社が今もっとも注力しているスマートセンシング技術のシステムブロック図です。
あらゆるアプリケーションの入力となる「生体・物体のセンシング」そして「信号・データAI処理」、「移動体無線通信技術、エッジコンピュータ技術」の3つのブロックをコアに構成されます。
様々な応用分野でも、この構造は共通で、システム提案と試作を行い、「Proof of Concept」を実現しています。​

Fig.2 生体・物体センシング図​
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 スマートセンシングでは、あらゆるものをセンシングする「入力ブロック」が重要な技術で、当社ではFig.2「非接触モニタリングブロック」として様々な応用分野向けに開発を行っています。​
とくに、物体検知のための「AI検知付きイメージセンサ-」や、レーダによる「生体・物体センシング」また、「動態検知用赤外線カメラ」、「TOF・画像/距離イメージセンシング」などのトップメーカと提携してそのアプリケーション開発を担当しています。​

 これはAI検知付きイメージセンシング、いわゆる「広角ノーズカメラ」を使って「近赤外線イメージセンサ」で取得したデータを、ワンチップAI認識デバイスでデータ処理をする業務用ドライバモニタの開発例です。

業務用ドライバモニタの開発例

 これはAI検知付きイメージセンシング、いわゆる、「広角ノーズカメラ」を使って「近赤外線イメージセンサ」で取得したデータを、ワンチップAI認識デバイスでデータ処理をする業務用ドライバモニタの開発例です。こちらが広角ノーズカメラです。ドライバの顔の動きや目の動きを識別して、眠気や脇見を検知し、警告音を発します。

AI画像認識は小さなワンチップデバイスで実用化されました。

 このIC一つで、クルマや人、ペットボトルなど最大数十種類の物を識別できます。当社のシステム仕様提案をもとに、パートナーメーカーと協力して、小型で消費電力の小さな2つのプラットフォーム量産ユニットを開発しました。これを使うと、車外で交差点での子供の飛び出しや、横から飛び出すクルマの動きへの対応も可能となってきました。

 テクノアクセルネットワークスではこれまで「自動車関連メーカ」と協力してドライバや乗員の安全を見守るための「心拍数」や「呼吸数」の非接触スマートセンシング技術開発を進めてまいりました。

 当社では名刺より小さいサイズの「24GHzMIMOレーダーセンサー」の開発に成功されたサクラテック株式会社さまの協力を得て、生体センシングの技術開発に取り組みました。このレーダセンシング技術を用いて、ドライバや同乗者の呼吸数と心拍数を測っているところです。

ここではクルマに乗る人の安全を見守るためのものですが、この技術は、病室の患者さんの見守る応用にも大いに期待できます。

 スマートセンシングでは、ドライバーの「心拍数」「呼吸数」は、【居眠り:Vx】【漫然:Fx】【脇見:Fz】と関数化し、独自の法則による「Fusion演算」と「AI判定アルゴリズム」によって、それぞれの判定を導いています。

 これらの技術は、川崎医療福祉大学さま、岡山県立大学さま他から、開発のご協力ご指導をいただきました。